(現在博士の最終発表用のPPTをPDFに直している最中ですがあまりに時間がかかっているので・・・)
最近読書で方針を変えたことがあります。それは、飛行機の中では日本語を読もう、ということです。前まではまぁ英語の簡単な小説(ハリーポッターとかマイケルクライトンとか)を読んでいたのですが、やっぱり日本語のほうが圧倒的にエネルギーを使わないで読めるので、疲れやすい飛行機中にはもってこい、ということで先月の移動中はせっせと日本語の読書に努めていました(おかげで最近は飛行機移動が楽しみになっています。時間に対する罪悪感がなく、気兼ねなく読書ができるので)。
あと、英語の本をなるべく読もうとは意識的にいままで努力をしてきたのですが、ここにきて「日本語になっている本があればそれはもうそれで読んでしまおう」と思うようになってきました。理由は簡単で、同じ情報の取得に費やすエネルギーと時間が4,5倍早いから、というだけの理由です。今までは英語にしておいてやっぱり英語に慣らしていかないと、と思っていたのですが、まぁそう硬いことをいわずに、という心境になりました。
以下、あまり価値のないコメントをがらがら書いてみました(あーそれにしてもはやく自由に読書がしたい・・・)。
★★★★
・小泉官邸秘録
いかに小泉政権が、官邸主導で今までの内閣とは一線を画していたかが伝わります。飯島秘書官がどのような体制で小泉氏を支えていたのか、官僚を使う、というのはどういうことなのか、情報統制・コントロールの仕方、という面でも非常にリアルです。こういう野心のなく、かつ抜け目のない秘書官をして小泉長期政権が実現したとも思えるくらいです。秘書官という女房役がしっかりしていないと安部さんのときのようにぼろぼろとおこぼれや弛みががでてきてしまう、というのはこの彼の作品を読んでいて良く伝わります。使う方(官邸)、使われる方(官僚・政治家・企業家・国民)の両方がそろわないと逆効果になるとは思うのですが、この官邸主導というのは、実に官僚的に窮屈な現代日本には一つのロマンのようなものを感じさせてくれます。
・構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌
彼がいなくては所謂小泉改革のほとんどが日の目を見ていないということがこれを読むとわかります。ThinkとDoとの違いはここまで大きいのか、という感想。「戦略は細部に宿る」とは著者が繰り返し強調してますが、権力を授かった一流学者の凄みを感じさせるには十分の内容です。理論と実践というのが常に(政治という非常にバイアスのかかった網で覆われてますが)交わり続けているアメリカの醍醐味・興奮度を間接的に感じるとことができました。アメリカのWest Wingの大統領みたいな印象を受けましたが、こういう(彼のような例は)まぁもう二度とこないのでしょうね。
・巨像も踊る
これはかなり読み応えがありました。当時のIBMと今の国連(失礼)とはかなり似ているところがあり、IBMとして描かれている社内の様子がかなり国連の内部と酷似していました・・・。特に第26章のまとめのところは大きな官僚組織にもまんまに当てはまる、そして非常に役に立つコンパスとなる内容でした。
★★★
・白州次郎 占領を背負った男
ちょっと一周遅れの今頃読みましたが、おもったよりも非常にこの人物のことを等身大でかいているな、という感じがしました。かっこよく着色しようとするといくらでもできるのにそれをあえてしなかったな、という感覚さえ持ちましたが、それがかえって好印象でした。ということで自分にとっては地味な白州次郎論。
・反省 私たちはなぜ失敗したのか?
あまりに実名がでてきて実名を出されている本人たちには恐ろしいような内容がのってますが、まぁ「自己保身」と称される官僚の動向はとくに驚きはなかったですが・・・。
★★
・ウィンザーホテル洞爺 夢のホテル
・NGO、常在戦場
・ウェブ時代5つの定理
私も一年未満ですがベイエリアに住んだことがあるので梅田さんが繰り返して言うシリコンバレーの精神、というのには結構懐かしい思いがします。もちろん当地に実際にすんだわけではないけどもアメリカのなかでももっと特殊な文化圏としてのベイエリアというのがあるとおもいますが、その精神の蒸留を具現化したような人々でごった返しているのがシリコンバレーなのだな、とひたすら感じます。
★
・リッツ・カールトンで学んだ仕事で一番大事なこと
へぇ世界のリッツの支店ではこういうこともやってるのね・やろうとしているね、という程。
・集中力
・実録 小泉外交
これは打って変わって全然よくなかったです。まぁ日記と思えばそれまでですが、まぁちょっと外遊の裏側がすこしだけ・・・という内容でした。
・なんとか会社を変えてやろう
・グーグル・アマゾン化する社会
まさにグーグルを使えばかけるような非常に表面的な話がちりばめられている本。フリーランスとしてまぁがんばってネタ探して書こうとしたのね、という感想。梅田望夫氏の著作に比べればまったくの付加価値なし。
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