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タイ デモ隊2万、国会包囲 審議延期で衝突回避
11月25日8時32分配信 産経新聞
【バンコク=菅沢崇】8月下旬からタイ首相府の占拠を続ける反政府市民団体「民主主義のための市民連合」(PAD)は24日、支持者約2万人を動員し、 首都バンコク中心部の国会議事堂を包囲した。国会では、チャイ下院議長が審議の延期を発表し、衝突は回避されたが、PADはソムチャイ政権退陣や憲法改正 阻止を訴えて気勢を上げており、緊張が高まっている。
PADの支持者らは、この日約1キロ離れた首相府から移動、議事堂前で憲法改正の討議阻止などを口々に唱えた。警察当局は混乱を警戒し、2000人以上 の警察官を動員、議事堂の敷地内に約300人を配置してデモ隊の侵入を阻止した。28日まで通常国会の会期中だが、事態の推移を見てチャイ下院議長は同日 午前、「デモが沈静化するまで審議を延期する」と発表した。
PADは、このほか首相府機能が移転しているドンムアン空港や財務省にも支持者ら数百人を集め、抗議行動を繰り広げた。
PADによる国会包囲は400人以上の死傷者を出した10月7日以来2回目。一方、タクシン元首相派の政府支持者団体も今月1日の8万人集会に続き、 23日にもバンコク郊外で集会を行うなど活動を活発化させており、双方の対立は徐々に激化している。これまでPADを狙ったとみられる爆発や銃撃で支持者 計4人が死亡、24日朝にも小規模な爆発4件がバンコク市内で相次いだ。
今回のデモに先立ち、チャイ下院議長は24日の上下両院合同会議で憲法改正問題は扱わないと表明していたが、PADは、憲法改正によってタクシン元首相派が汚職罰則規定の緩和に動く懸念を払拭(ふっしょく)できず、デモを強行した。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するためペルー訪問中のソムチャイ首相はPADによる国会包囲に対し、「辞任はしない」と改めて退陣を否定し、「デモはバンコクの一部で行われているもので、国家経済を脅かすものではない」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081125-00000052-san-int
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